子育て四訓とは?「肌・手・目・心」で考える、子どもの成長に合わせた親子の距離

えす先生のヒトリゴト

子育てをしていると、

「うちの子のために、もっと何かしてあげなきゃ」

そう思うことってありますよね。

勉強で困っていたら助けてあげたい。

友達関係で悩んでいたら解決してあげたい。

学校に行けないなら、何とか行けるようにしてあげたい。

親御さんがそう思うのは、決して悪いことではありません。

むしろ、お子さんを大切に思っているからこそ、手を差し伸べたくなるのだと思います。

でも、子育てには少し難しいところがあります。

「助けること」が、いつでもお子さんのためになるとは限らないからです。

そこで、子育てを考えるうえで非常に興味深い言葉があります。

それが、

「子育て四訓」

です。

子育て四訓とは?

子育て四訓は、子どもの成長段階に応じた親の関わり方、そして親子の距離感を表した言葉です。

一般的には、次の4つとして紹介されています。

乳児はしっかり肌を離すな
幼児は肌を離せ 手を離すな
少年は手を離せ 目を離すな
青年は目を離せ 心を離すな

すごくシンプルですよね。

でも、これを子育てに当てはめて考えると、かなり深い。

ポイントは、

「成長するほど、親の関わり方は変わっていく。でも、愛情まで離してはいけない」

ということです。

そして、この考え方は、実は不登校のお子さんとの関わりを考えるときにも、とても大切なヒントになります。


①「乳児はしっかり肌を離すな」――まずは安心を与える

乳児期は、親御さんとの身体的な触れ合いを通して安心感を得ていく時期です。

「ここにいていい」

「お父さん・お母さんが守ってくれる」

そんな安心感の土台をつくっていきます。

だからこそ、

肌を離さない。

まずはしっかり愛情を伝える。

これは子育てのスタート地点です。

そして、ここで大切なのは、

「甘やかすこと」と「安心させること」は同じではない

ということです。

お子さんが安心できる場所をつくる。

困ったときには戻ってこられる場所をつくる。

これは、お子さんを弱くするのではありません。

むしろ、安心できるからこそ、次の一歩を踏み出せるのです。


②「幼児は肌を離せ、手を離すな」――少しずつ自分でやらせる

お子さんが成長すると、少しずつ自分で動き始めます。

興味を持ったものに近づく。

自分でやってみる。

失敗する。

また挑戦する。

ここから、親御さんの役割が少し変わります。

ずっと抱きしめているのではなく、

肌は離す。でも、手は離さない。

つまり、

「やってみていいよ」

と言いながら、

「困ったときは助けるよ」

という距離感です。

これって、簡単そうで難しいですよね。

親御さんとしては、

「危ないから私がやったほうが早い」

「失敗したらかわいそう」

「うちの子にはまだ無理」

と思ってしまいます。

でも、その「心配」が強くなりすぎると、お子さんが自分で挑戦する機会まで奪ってしまうことがあります。


③「少年は手を離せ、目を離すな」――口を出す前に、まず見守る

そして、さらに成長すると、

手を離す。

でも、

目は離さない。

という段階になります。

ここが、子育てではかなり重要です。

お子さんが自分で考える。

自分で選ぶ。

自分で失敗する。

自分で立て直す。

親御さんは、すべてを代わりにやるのではなく、見守る。

もちろん、危険なことがあれば止める必要があります。

でも、

「それは違う」

「こうしたほうがいい」

「お母さんならこうする」

と、すぐに答えを与える必要はありません。

見守ることも、立派な子育てです。

むしろ、お子さんが成長すればするほど、

「何をしてあげるか」

より、

「何を任せるか」

が重要になってきます。


④「青年は目を離せ、心を離すな」――最後に残るのは「心」

そして、青年期。

親御さんがすべてを管理することはできません。

学校も、友人関係も、進路も、仕事も、人生も。

最終的には、お子さん自身が選んでいくことになります。

だから、

目を離す。

でも、

心は離さない。

この言葉が非常に大切になります。

「何をしているの?」

「誰といるの?」

「ちゃんと勉強しているの?」

と監視することではありません。

むしろ、

「困ったらいつでも帰ってきていい」

「何があってもあなたの味方だよ」

という関係を残しておく。

それが「心を離さない」ということなのではないでしょうか。


子育て四訓で一番大切なのは「離すこと」ではありません

ここまで読むと、

「じゃあ、子どもが成長したら、どんどん放っておけばいいの?」

と思うかもしれません。

違います。

子育て四訓が教えてくれるのは、

放任ではなく、距離感の変化です。

肌から手へ。

手から目へ。

目から心へ。

親御さんの関わり方は変わっていく。

でも、愛情はなくならない。

ここが大切です。


「うちの子のために」が、逆効果になることもある

ここで、少し厳しい話をします。

親御さんが、

「うちの子のためにやっています」

と思っていることが、実はお子さんの自立を邪魔していることがあります。

でも、これは親御さんを責めたいわけではありません。

むしろ逆です。

親御さんなら、そうしてしまって当然です。

だって、大切なお子さんですから。

失敗してほしくない。

傷ついてほしくない。

将来困ってほしくない。

周りから、

「ちゃんと育てていない」

と思われたくない。

そして何より、

「うちの子がこのままだったらどうしよう」

という不安があります。

だから、つい手を出す。

つい口を出す。

つい先回りする。

これは「悪い親だから」ではありません。

お子さんを大切にしたいからこそ生まれる行動です。

だから、まず自分を責めなくていいんです。

ただし、

「愛情からやっていること」と「お子さんにとって必要なこと」は、同じとは限りません。

ここだけは、一度立ち止まって考えてみてください。


不登校のお子さんに「子育て四訓」をどう生かす?

不登校のお子さんを支えるとき、親御さんは本当に迷います。

「休ませたほうがいい?」

「学校に行かせたほうがいい?」

「何も言わないほうがいい?」

「登校を促したほうがいい?」

どれが正解なのか分からなくなってしまいます。

そして、周囲から、

「学校には行かせないと」

「甘やかしたらダメ」

「本人に任せたら?」

など、いろいろなことを言われます。

でも、お子さんによって状態は違います。

だから、

「全員に同じ対応」はできません。

大切なのは、

今のお子さんにとって、親御さんとの適切な距離はどこなのか

を考えることです。

たとえば、お子さんが強い不安を抱えているとき。

「自分で何とかしなさい」

と突き放すのが適切とは限りません。

逆に、お子さんが少しずつ動き出しているのに、親御さんがすべて先回りしてしまえば、自分で考える機会を奪ってしまう可能性があります。

つまり、

近づくことも必要。

離れることも必要。

そして、

心は離さない。

これが大切なのです。


「何もしない」と「見守る」は違います

ここは、ぜひ覚えておいてください。

何もしないことと、見守ることは違います。

何もしないというのは、

「もう本人に任せるしかない」

と諦めてしまうこと。

一方で、見守るというのは、

「今は本人に任せたほうがいい。でも、何かあれば支える」

という状態です。一言で表すと、”信じる”です。

外から見ると、同じように見えるかもしれません。

でも、中身は全く違います。

お子さんからすれば、

「見捨てられた」

のか、

「信じてもらっている」

のか。

大きな違いです。

だからこそ、親御さんには、

離れても、心は離さない。

という意識を持ってほしいと思います。


「正しい子育て」を探しすぎなくていい

もう一つ、親御さんに伝えたいことがあります。

子育てに、

100点の正解はありません。

「あのとき、もっとこうしていれば……」

と思うこともあるでしょう。

「私の育て方が悪かったのかな」

と自分を責めることもあるでしょう。

でも、過去の自分は、そのとき持っていた情報の中で、お子さんのために一生懸命考えていたはずです。

だから、

過去の自分を責める必要はありません。

大切なのは、

今日から変えられることを一つ変えること。

それだけです。

「昨日まで口を出しすぎていたかもしれない」

と思ったら、今日は一つだけ任せてみる。

「最近、話を聞けていなかったかもしれない」

と思ったら、今日はお子さんの話を最後まで聞いてみる。

「学校のことばかり聞いていたかもしれない」

と思ったら、今日は学校とは関係ない話をしてみる。

それでいいんです。


子育て四訓は「子どもを離す教訓」ではない

子育て四訓を一言で表すなら、

「成長に合わせて、親の手を少しずつ離していく。でも、心まで離してはいけない」

ということです。

乳児には肌。

幼児には手。

少年には目。

青年には心。

この4つの言葉を思い出すだけでも、

「今、私は子どもにどこまで関わればいいんだろう?」

と立ち止まるきっかけになります。

そして、それは不登校のお子さんとの関係でも同じです。

近づくべきときもあります。

待つべきときもあります。

背中を押すべきときもあります。

何も言わず見守るべきときもあります。

だからこそ、

「学校に行かせるべきか」だけを考えるのではなく、「今のお子さんに、どんな関わり方が必要なのか」を考えてみてください。


「うちの子、どうしたらいいんだろう」と迷ったら

ここまで読んで、

「言っていることは分かるけど……」

「じゃあ、うちの子の場合はどうすればいいの?」

そう思った親御さんもいるのではないでしょうか。

それは当然です。

子育て四訓は、あくまで考え方の一つ。

実際の子育てでは、

  • お子さんの年齢
  • 性格
  • 現在の状態
  • 家庭環境
  • 学校との関係
  • 友人関係
  • これまでの親子関係
  • お子さん自身が何を感じているのか

などを見ながら考える必要があります。

特に不登校の場合、

「学校に行く・行かない」

だけで判断すると、本当に大切な部分を見落としてしまうことがあります。

だからこそ、親御さんだけで抱え込まないでください。


ルートサポートでは、親御さんと一緒に「今必要な関わり方」を考えます

ルートサポートでは、不登校のお子さんと親御さんに対して、

「とにかく学校へ行かせる」

という一つの方法だけを押しつけるのではなく、

今のお子さんに何が必要なのか

を一緒に考えます。

「何を言えばいいのか分からない」

「どこまで見守ればいいのか分からない」

「学校に行ってほしい。でも、追い詰めたくない」

「家では普通にしているけれど、このままでいいのか不安」

そんな悩みでも構いません。

親御さんが悩んでいる時点で、

お子さんのことを真剣に考えている証拠です。

だから、自分を責めないでください。

ただ、

一人で悩み続ける必要もありません。

少し誰かに話してみるだけで、

「そういう見方もあるのか」

「今はこれを優先すればいいんだ」

と、見える景色が変わることがあります。

もし今、

「うちの子について、一度誰かに相談してみたい」

と思ったなら、ルートサポートの初回無料相談をご利用ください。

相談したからといって、何かを無理に決める必要はありません。

まずは、

今は近づくべきなのか、それとも少し見守るべきなのか。

そこから一緒に整理してみましょう。

子育ては、ずっと同じ距離で寄り添うものではありません。

近づく。

支える。

見守る。

そして、少しずつ任せる。

でも、

心は離さない。

子育て四訓が教えてくれるのは、そんな親子の距離感なのかもしれません。

そして今、お子さんとの距離感に迷っているなら。

その「迷っている」という気持ちこそ、一度誰かに話してみてください。

ルートサポートが、親御さんと一緒に考えます。

初回無料相談は以下からお申込みください。

いつでもお待ちしております。

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