五月雨登校ってなに?|不登校との違い・原因・親御さんができる対応を解説
「今日は学校に行けた!」
朝、お子さんがランドセルを背負って家を出ていく。
それだけで、親御さんはホッとしますよね。
「よかった……」
「このまま少しずつ戻っていけるかもしれない」
そう思うのは当然です。
でも、その翌日は学校を休む。
その次の日は行く。
また休む。
そして、また行く。
このように、学校に行ったり休んだりを繰り返す状態を「五月雨登校(さみだれとうこう)」と呼ぶことがあります。
実は、この状態に悩む親御さんは少なくありません。
そして、一番難しいのが、
「行けているから大丈夫」と考えるのか、それとも「何か根本的な問題がある」と考えるのか。
ここなんです。
この記事では、五月雨登校とは何なのか、不登校との違い、なぜ起こるのか、そして親御さんが今できることについて、できるだけ具体的にお伝えします。
五月雨登校ってなに?
五月雨登校とは、一般的に、
学校に毎日継続して登校するのではなく、登校と欠席を繰り返している状態
を指す言葉です。
例えば、
- 月曜日は登校
- 火曜日は欠席
- 水曜日は登校
- 木曜日は欠席
- 金曜日は登校
という状態です。
あるいは、
「3日間学校に行ったけれど、2日休んだ」
「1週間休んだあと、2日だけ登校した」
「午前中だけなら行ける日がある」
「週に1~2回だけ学校へ行く」
というケースもあります。
ここで大切なのは、
「五月雨登校=不登校ではない」
と単純に分けないことです。
五月雨登校は、学校に行けている日がある一方で、継続して登校することが難しくなっている状態とも考えられます。
だからこそ、親御さんからすると判断が難しいんです。
「学校に行けているから大丈夫」は本当?
ここは、かなり重要です。
お子さんが学校へ行けた日。
親御さんは、
「行けた!」
と思います。
もちろん、その喜びは大切にしてください。
実際、学校へ行けたことは、お子さんにとって大きな一歩かもしれません。
ただし、
「学校に行けた=問題が解決した」ではありません。
ここを混同しないことが大切です。
例えば、
「昨日は行けたんだから、今日も行けるよね」
「一昨日は行けたんだから、なんで今日は行けないの?」
「このままじゃ、また不登校になっちゃうよ」
と親御さんが考えてしまうことがあります。
でも、お子さんからすると、
「昨日は頑張れた。でも今日は無理」
なのかもしれません。
ここには大きな違いがあります。
実例:学校へ行ける日があるからこそ、親御さんが悩んでいたケース
中学生のお子さんを持つ親御さんから、こんな相談がありました。
「うちの子、完全に学校へ行けないわけではないんです」
月曜日は登校。
火曜日は休み。
水曜日は登校。
木曜日は朝から「今日は無理」と言って欠席。
金曜日は何とか登校。
親御さんは最初、
「週に3日行けているなら大丈夫かな」
と思っていました。
ところが、次第に欠席する日が増えていきます。
そして親御さんの気持ちは、
「今日は行けるかな」
「明日はどうかな」
「また休んだらどうしよう」
という不安に変わっていきました。
さらに、
「昨日は行けたんだから、今日も行けるんじゃない?」
と言ってしまう。
すると、お子さんは黙り込む。
親御さんも、
「こんな言い方をしたくてしているわけじゃない」
と思っている。
でも、
「このままではまずい」
という焦りがある。
これ、決して珍しいことではありません。
むしろ、親御さんとして当然の反応なんです。
親御さんが「昨日行けたから今日も行ける」と思ってしまうのは当然
ここで親御さんを責める必要はありません。
「昨日は行けた」
「先週は3日行けた」
「朝は嫌がっていたけど、最終的には行けた」
こういう事実があれば、
「じゃあ、また行けるんじゃない?」
と考えるのは自然です。
親御さんとしては、
お子さんに学校へ戻ってほしい。
そして、
できるなら、このまま元の生活に戻ってほしい。
それだけなんですよね。
だから、
「甘やかしたくない」
「逃げ癖をつけたくない」
「将来困らないようにしたい」
「周りの子と同じように学校へ行ってほしい」
と思う。
これも、お子さんを大切に思っているからこそ出てくる気持ちです。
だから、
「親御さんが悪い」
ではありません。
ただし、
その正しさが、お子さんの今の状態と噛み合っていない可能性があります。
ここを一緒に考えることが大切なんです。
五月雨登校になる原因は一つとは限らない
五月雨登校の原因は、
「〇〇です」
と一つに決められるものではありません。
例えば、
- 学校での人間関係
- 友達との関係
- 勉強への不安
- テストや成績へのプレッシャー
- 集団生活への疲れ
- 朝起きることの難しさ
- 学校へ行くことそのものへの不安
- 以前の欠席による「行きづらさ」
- 教室に入ることへの抵抗
- 先生との関係
- 生活リズムの乱れ
- 「また休んだらどうしよう」という不安
など、さまざまな要因が考えられます。
そして厄介なのが、
一つの問題が解決しても、すぐに毎日登校できるとは限らない
ということです。
「行きたいけど行けない」と「行きたくない」は違う
ここも親御さんには知っておいてほしいポイントです。
お子さんが、
「学校に行きたくない」
と言ったとしても、
本当に「学校へ行きたくない」という気持ちだけとは限りません。
例えば、
「行きたい気持ちはある。でも怖い」
「友達に何か言われそう」
「久しぶりだから教室に入りづらい」
「勉強についていけないのが嫌」
「朝になると体が動かない」
ということもあります。
つまり、
「行きたくない」という言葉の奥に、別の気持ちが隠れている可能性がある
ということです。
だからこそ、
「じゃあ、行きたくないなら行かなくていいよ」
だけでも、
「何言ってるの。行きなさい」
だけでも、
うまくいかない場合があります。
必要なのは、
「なぜ、今は行けたり行けなかったりするのか」を見ていくことです。
五月雨登校で親御さんがやってしまいやすいこと
ここからは、少し厳しい話をします。
五月雨登校のお子さんを見ていると、親御さんはどうしても、
「行ける日を増やそう」
と考えます。
これは当然です。
しかし、その結果、
「明日は行ける?」
「今週は何日行けそう?」
「今日はどうする?」
「せっかく昨日行けたのに……」
と、毎日の登校が家庭内の大きなテーマになってしまうことがあります。
すると、お子さんにとって学校だけではなく、
家でも「学校へ行くこと」を意識させられる状態
になってしまうことがあります。
親御さんは励ましている。
お子さんを心配している。
将来のことを考えている。
でも、お子さんにはプレッシャーとして伝わっている。
これが、本音と建て前のズレです。
「うちの子のために言っている」は間違いじゃない
ここも否定しません。
親御さんが、
「うちの子のために言っているんです」
と思うのは当然です。
そして、実際に「うちの子のため」なんです。
だからこそ、
「学校へ行かせようとする親御さん=悪い親」
ではありません。
むしろ、
何とかしてあげたいからこそ、焦る。
大切だからこそ、口を出してしまう。
将来が心配だからこそ、今動いてほしいと思う。
それだけなんです。
ただ、
「うちの子のため」
という気持ちは、そのままでいい。
そのうえで、
「今の方法は、本当にうちの子のためになっているかな?」
と一度立ち止まってみてください。
ここから変えられます。
五月雨登校のお子さんに必要なのは「登校日数」だけではない
例えば、
週2日登校しているお子さんがいたとします。
親御さんは、
「まず週3日に増やそう」
と考えるかもしれません。
もちろん、それが合うお子さんもいます。
でも、数字だけを追いかけると、
「週3日行けたか」
「週4日行けたか」
ばかりが重要になってしまいます。
本当に見るべきなのは、
なぜその日は行けたのか。
そして、
なぜその日は行けなかったのか。
です。
例えば、
「友達が迎えに来てくれたから行けた」
「午後からなら行けた」
「好きな教科がある日は行けた」
「先生と約束していたから行けた」
「朝の不安が少なかったから行けた」
など。
そこには、
お子さんが学校へ戻っていくためのヒント
が隠れているかもしれません。
では、親御さんは何をすればいい?
まずは、
「行けた・行けなかった」だけで一喜一憂しすぎないこと。
これが第一歩です。
もちろん、行けた日は喜んでいい。
「今日は行けたね」
と認めてあげてください。
でも、
「じゃあ明日も行こうね」
と必ず次につなげなくてもいい。
そして、休んだ日は、
「また休んだ」
だけで終わらせない。
「何がしんどかったんだろう?」
「昨日と何が違ったんだろう?」
と考えてみる。
登校を評価するのではなく、お子さんの状態を見る。
ここが大切です。
それでも「このままでいいの?」と思ったら
ここが、親御さんに一番伝えたいところです。
五月雨登校が続くと、
「このままズルズルしたらどうしよう」
「欠席が増えたらどうしよう」
「高校受験は大丈夫?」
「このまま不登校になったら?」
と不安になりますよね。
その不安を、
「考えすぎです」
とは言いません。
むしろ、
早めに考えておくことには意味があります。
ただし、
焦って無理やり学校へ行かせるのではありません。
逆に、
「本人が動くまで何もしない」
と決めつけるのでもありません。
大切なのは、
お子さんの現在地を整理して、次に何をするのかを決めること。
そのために第三者へ相談するという方法があります。
五月雨登校は「まだ大丈夫」なうちに相談していい
「完全に不登校になってから相談しよう」
と思っていませんか?
実は、そこまで待つ必要はありません。
学校へ行けたり、行けなかったり。
親御さんが、
「何かおかしい気がする」
「このままでいいのかな」
と感じている。
それだけでも、相談する理由になります。
なぜなら、
問題が大きくなってから対応するより、今の状態を整理しておいたほうが選択肢を持ちやすいからです。
「相談したら、学校へ行かせられるのでは?」
と思う親御さんもいるかもしれません。
大丈夫です。
相談することと、無理やり登校させることは同じではありません。
ルートサポートでは、五月雨登校のお悩みもご相談いただけます
ルートサポートでは、不登校のお子さんへの支援だけではなく、
「学校へ行ったり休んだりしている」
「このまま不登校にならないか心配」
「登校できる日を増やしたいけれど、どうすればいいかわからない」
といった親御さんからのご相談もお受けしています。
大切なのは、
「学校へ行けたか、行けなかったか」
だけを見ることではありません。
お子さんの状態を整理し、
「今、何が起きているのか」
「何が登校を難しくしているのか」
「どうすれば次の一歩につながるのか」
を一緒に考えていきます。
「まだ相談するほどじゃない」と思っていませんか?
ここまで読んで、
「うちの子も五月雨登校かもしれない」
と思った親御さん。
そして、
「でも、まだ学校には行けているし……」
と思った親御さん。
もう一度言います。
学校へ行けているから、相談してはいけないわけではありません。
むしろ、
「完全に行けなくなる前に相談しておく」
という選択肢もあります。
相談した結果、
「今は大きく動かなくても大丈夫」
となるかもしれません。
それなら、それでいいんです。
一番怖いのは、
親御さんだけで悩み続けて、時間だけが過ぎてしまうこと。
です。
「うちの子は大丈夫」と思いたい気持ちも大切にしてください
最後に、親御さんへ。
「うちの子は大丈夫」
そう思いたいですよね。
もちろん、その気持ちは大切です。
でも、
「大丈夫だと思いたい」
と、
「何もしなくていい」
は同じではありません。
そして、
「心配だから相談する」
と、
「お子さんを信じていない」
も同じではありません。
むしろ、
お子さんを大切に思っているからこそ、早めに情報を集める。
それでいいんです。
五月雨登校は、
「学校に行けているから問題ない」
とも、
「もう不登校になった」
とも、一言では決められません。
だからこそ、
今のお子さんを見ること。
昨日ではなく、今日のお子さんを見ること。
そして、
親御さんだけで抱え込まないこと。
これが大切です。
五月雨登校で悩んでいるなら、まず一度話してみませんか?
「うちの子、学校に行ったり休んだりしているけど、このままでいいのかな」
「まだ不登校ではないから、相談するのは早いかな」
「学校へ行ける日はある。でも、以前より明らかにしんどそう」
もし一つでも当てはまるなら、
一度、誰かに話してみてください。
答えを今すぐ決める必要はありません。
学校へ戻すかどうかを、その場で決める必要もありません。
まず、
「今、うちの子に何が起きているのか」
を整理するだけでもいいんです。
ルートサポートでは、初回無料相談を実施しています。
「こんなことで相談していいのかな?」
くらいの段階でも大丈夫です。
親御さんが一人で、
「今日は行くかな」
「明日はどうかな」
「このままで大丈夫かな」
と悩み続ける必要はありません。
悩み続ける時間を、相談する時間に変えてみませんか?
まずは一度、メールでもLINEでもお話しください。
お子さんにとって何が必要なのか。
親御さんにとって何ができるのか。
一緒に整理していきましょう。
この記事のポイント
- 五月雨登校とは、登校と欠席を繰り返す状態を指す言葉
- 「学校へ行けている=問題がない」とは限らない
- 五月雨登校の原因は一つとは限らない
- 「行きたくない」の言葉の奥に別の気持ちがある場合もある
- 登校日数だけではなく、「なぜ行けたのか・なぜ行けなかったのか」を見ることが大切
- 親御さんが焦ってしまうのは、お子さんを大切に思っているからこそ
- 「まだ完全な不登校ではないから」と相談を先延ばしにする必要はない
- 早い段階で第三者に相談することで、今後の選択肢を整理できる
「うちの子、五月雨登校かもしれない」
そう感じた今が、考え始めるタイミングかもしれません。
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